大分県

岡藩城下町雛まつり…蔵造り風情漂う和小物「竹屋」

大分県竹田市では、2017年2月10日(金)から3月5日(金)までの期間、第19回「岡藩城下町ひなまつり」が開催される。それに先立って、市内の商店等の雛飾りスポットで準備が始まっており、和小物の店「竹屋」では、明治の時代のお殿様とお姫様が並ぶ内裏雛がお目見えした。
和小物の店「竹屋」は明治時代後半に建てられたという旧「竹屋書店」の一角に店を構える。旧「竹屋書店」は、蔵造りの商家として明治32年に建てられたもので、2011年10月28日には、国の登録有形文化財に指定されている。
和小物の店「竹屋」は、オープンして今年で12年目を迎える。古びてはいるものの、当時のまま残る漆喰壁に対の格子窓といった蔵造り風情と「竹屋書店」の文字が書かれた看板がシンボルだ。

建物自体は築110年を優に超えるが、2016年4月に起きた熊本・大分地震では、これといった被害もなく、今年も無事に雛まつりの日を迎えた。長年の風雨にさらされたとはいえ、静閑ながらも威厳に満ちた姿は、「頑丈だ、屈強だ」を通り越し、その耐震ぶりに畏敬の念さえ覚える。
建物には、道路に面した板壁の一角にショウウインドウさながらの飾り窓がある。かつての竹屋書店では、瓦版も発行していたが、飾り窓はその名残。当時の竹屋書店では、道行く人がしばし立ち止まって読めるように、飾り窓の中に刷り上がった瓦版を貼っていたそうだ。
和小物の店「竹屋」では、その飾り窓に、岡藩城下町に春を告げる明治時代の内裏雛が飾られた。通りを行き交う車や人々を見つめるかのような佇まいが、そぞろ歩きに似合う。
「竹屋」に並ぶ小物は、古布で作られる。すべてが明治、大正、昭和の時代の着物や帯だった。作業場の壁には、色とりどりの古布が整然と並ぶ。
古布が整理されている棚は、かつては「竹屋書店で、書棚として使われていた」そうで、書棚だった棚に並ぶ数々の小物にも、ホッと心が和む。
額には、この時期、小さな豆びなが飾られている。
豆びなは、「白い花豆が土台」だけに、それらの一つ一つから細やかな作業ぶりが伝わってくる。
花豆で出来た「豆びな」には、赤い耳の「うさぎびな」とお手玉にくるまれた「お手玉びな」もある。より取り見取りだ。
これは、バレッタ。髪留めの一種で、裏側には、まとめた髪をはさんで固定するための金具が付けられている。このほか、ストラップやブローチなどの小物が並ぶ。その時代に愛されてきた古布ならではの色合いや漂う和情緒、細やかな手仕事感は、雛めぐりの際のお土産に似合いそう。
可愛さでチョイスするなら、みのくん。ミノムシだ。
岡藩城下町雛まつりでは、期間中、城下町一帯で、35ほどの雛めぐりスポットが出迎えてくれる。観覧料は、無料。下記MAPを参考に、雛めぐりとお食事やスイーツなど、竹田の「うま~いもん」を楽しもう。
岡藩城下町ひなまつりMAP

因みに、和小物「竹屋」からだったら、和菓子の生長堂に寄ってみたい。生長堂は、和小物「竹屋」に隣接し、竹田名物の「はら太餅」が買える。看板の大きな「はら太」の文字が、ひと際目を引く。
「はら太餅」(108円)は、平ぺったくて生地が薄目なので餡子が透けて見える。その色合いが食を誘う。
さらに嬉しいことに、和小物「竹屋」の道路を隔てた向かいには。ファッションケーキ「クローネ」がある。
「クローネ」では、雛まつり期間限定で「姫たぬき」がゲットできる。「姫たぬき」は、この2月に産声を上げたばかりの愛嬌たっぷりのケーキだ。「クローネ」といえば、昭和の時代に誕生したチョコたぬきが、今も安定の人気を誇るが、二つ並べば、まさにお内裏様。雛まつり開催期間中の、ぶらり散策途中の一息におススメだ。

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第19回岡藩城下町ひなまつり
会場:大分県竹田市城下町一円
期間:2017年2月10日(金)~3月5日(日)
電話:0974-63-2638(岡藩城下町雛まつり実行委員会-竹田観光案内所-)
観覧料:すべてのスポットとも無料
駐車場:市営駐車場ほか関係施設
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和小物「竹屋」
住所:大分県竹田市大字竹田町386
電話:0974-63-2566
時間:10:00~18:00
駐車場:周辺に有り(無料・有料駐車場)
●MAP
https://www.google.co.jp/maps/place/%E7%AB%B9%E5%B1%8B/

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ファッションケーキ「クローネ」
住所:大分県竹田市竹田町458
電話:0974-64-0256
営業時間:9:30~19:00
定休日:日曜日(不定休)
駐車場:周辺に有り(無料・有料駐車場)
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生長堂
住所:大分県竹田市竹田町1906-1
電話:0974-62-2458
時間:9:00~15:00
定休日:不定
駐車場:周辺に有り(無料・有料駐車場)

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