鹿児島県

隅州刀と加治木の刀工展

【鹿児島県姶良市】


薩摩の刀と言えば「波之平」が有名ですが、江戸時代後期・幕末に現・鹿児島県姶良市加治木で多く作られていた「隅州刀(グウシュウトウ)」という刀はご存じでしょうか?
鹿児島県姶良市加治木にある姶良市加治木郷土館では企画展として2017年1月17日(火)~3月19日(日)、「隅州刀と加治木の刀工」展が開かれています。
この企画展を担当されている姶良市教育委員会 教育部 社会教育課 文化財係長 関一之さんの話によると、銘に「隅州住(グウシュウジュウ)」と入れる事から「隅州刀(グウシュウトウ)」と言われるこの刀は、薩摩の下級武士の間で流行した野太刀自顕流を身につけた方が使いやすい様、反りが浅くて直刀に近く、斬るというより鉈の様に叩き斬る事を想定して作られた物とか。飾り気が無く質実剛健を体で表した様な刀という事です。


▲江戸時代には現・鹿児島県でこれだけ多くの刀工が存在した。

ここに展示されている隅州刀は、第2次世界大戦後GHQに接収され多くの日本刀が廃棄等される中、刀剣関係者の尽力により美術的価値が高いものとして条件付き返還がされた約5500本中の4本です。
(条件は「旧所有者への返還」という事で日本国へ返還されました。この時の刀剣類を保管されていた米陸軍第8軍兵器補給廠・当時は東京都北区赤羽の場所から「赤羽刀」と言います。)

この他にも隅州刀製作に使われた道具類の展示も行われていますので、この機会に姶良市加治木へ足を運んでみてはいかがでしょうか?


▲せん鋤(竹廻家伝来) 焼き入れ前後に刀を削って形を整える道具。


▲加治木郷土館は常設で火縄銃の展示や…

▲西郷隆盛が書いた縦書きの「敬天愛人」の書などが展示されています。

【更新2017.1.23】
隅州刀・隅州住の読みを追記しました。

■姶良市加治木郷土館
住所:鹿児島県姶良市加治木町仮屋町250番地
(周りに柁城小学校・加治木高校・加治木図書館があります。)
開館時間:9:00~17:00(入館 16:30)
駐車場:道路を挟んだ向かい側に普通車20台
入館料:無料
TEL:0995-62-0130
休館日:月曜日・国民の祝日・年末年始(12月29日~1月3日)
アクセス:JR加治木駅より徒歩10分

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