大分県

野焼き&楽焼…国分寺くるみギャラリーで竹田焼物展

東京都国分寺市の「国分寺くるみギャラリー」で、2016年9月28日(水)から10月3日(月)まで、大分県竹田市在住、甲斐哲哉さん(64歳)の個展が開催される。
今回展示される作品は、「野焼き」と「楽焼」が中心だ。
これが、「野焼き」の作品だ。
こちらが、「楽焼」。
甲斐さんは、2014年、故郷である大分県竹田市へUターン。以来、「里山に抱かれた竹田だからこそ出来る焼物を」と、「野焼き」や「楽焼」に取り組んでいる。そして「これらを竹田焼物として良さを知ってもらえれば」と甲斐さんは言う。
「野焼き」は、地面に穴を掘り、作品を並べ、薪で覆いかぶせるようにして焼く。野武士というわけではないが、その名は、力強さ、たくましさを抱かせる。とはいえ、1250℃程の登り窯やガス窯等と違って、「野焼き」の場合の温度は900℃程度と低めで、焼き始めてから焼き終わるまで、10時間ほどを要する。「じっくり優しく、が野焼きならでは」と甲斐さん。
 ▲画像提供:甲斐哲哉さん

粘土は、焼かれると収縮するが、「野焼き」の場合は900℃と低温なため、収縮度合いが10パーセント未満と低め。したがって、焼きあがった陶器には、適度な空気の層が含まれる。そのため、手にすると、その軽さに驚く。
しかも、甲斐さんは「陶器が、薪が燃えた後の熾き(おき)に埋もれると、その部分が低温になるため、次第にススで黒ずんでくるんです。炎のあたる上の部分は、温度が高いため、白っぽさが残るんですが、この色合い、グラデーションはコントロールできないだけに、それが醍醐味でもあるんです」と。
甲斐さんが、薪にこだわるゆえんだ。
実に繊細で素朴な色合いだ。釉薬は施さないので、ザラッとした手触りがいい。ビールを注げば、究極の泡立ち、至福ののど越しだろう。
「楽焼」も、「野焼き」同様、温度は900℃程度で、「野焼き」との違いは、釉薬を施すことと専用の窯で焼くことだ。
甲斐さんのアトリエのあるTSG 竹田総合学園の裏庭には、2016年1月に甲斐さん自身が手作りした楽焼窯がある。
  ▲画像提供:甲斐哲哉さん

「楽焼」も、低温&じっくり効果で、野焼きとは違った質感ながらも、手にした感じは軽い。

甲斐さんが作陶を始めたのは、東京都の国分寺市で36歳の時。今年で、作陶生活28年になるが、2014年まで国分寺の駅前でアトリエ「陶夢工房」を主宰。教室の生徒さんも多く抱えてきた。
2014年に竹田市へUターンした今も、銀座をはじめとする都内での定期的な個展開催は続けており、今回で通算20回超。

なかでも、活動拠点だった国分寺市での開催は、「当時の陶夢工房時代の生徒さんや友人、知人との再会も楽しみ。皆さんに竹田焼物の良さを味わってもらえれば」と甲斐さんは、個展の準備に追われている。
そして「作品展開催中は、常時在廊していますので、お気軽にお越しください」と。
くるみギャラリー>>>

<スポット情報>
TSG竹田総合学院

住所:大分県竹田市大字植木731
電話:0974-62-3866
時間:9:00~16:00
MAP>>>
<イベント情報>
イベント名:甲斐哲哉/竹田焼物
期間:2016年9月28日(水)~10月3日(月)
会場:国分寺くるみギャラリー
住所:東京都国分寺市本町2-18-16
電話:042-312-2963
時間:12:00~19:00(10月3日~17:00)
料金:無料
アクセス:国分寺駅(JR中央)北口から徒歩6分
MAP
https://www.google.co.jp/maps/place/%E3%81%8F%E3%82%8B%E3%81%BF%E3%82%AE%E3%83%A3%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%83%BC/

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