▲「いいね」って、こういう空間のこと
東京都板橋区のカフェ・1 ROOM COFFEE(ワンルームコーヒー)を紹介する。
東武東上線中板橋駅・北口改札を出て、線路を左手に見るかたちで道なりに80メートル。駅から徒歩1分だ。
「ここは本当に中板橋ですか?」 これが1 ROOM COFFEEのファーストインプレッション。
地域編集長・タハラは中板橋を、よくも悪くも「生活感が溢れた庶民の町(「街」じゃない)」と思っている。その町にあって1 ROOM COFFEの「よさ」は異彩を放っていると感じたのだ。
▲外観はいたってシンプル
(日々の営業情報はFacebookでご確認を)
青のテントに白い壁。ガラス扉に近づかないと店名すらわからない。
▲さりげなく清々しい店内
期待半分、不安半分でなかに入った瞬間に「なんか気持ちいいぞ」。
店名どおりのワンルーム。視界を遮るものがなにもない。
カウンターとテーブルは木、壁は漆喰の白。
「『この場所はハズレ』ということのないように考えました」とオーナーの内山さん。
なるほど、どのテーブルのどの椅子に腰掛けても「自分の席」って気がしてくる。
▲メニュー
木のボードにテープで留められたメニュー。コーヒーもカフェラテも500円で同じ価格だ。
ここでタハラは考える。「ふつうコーヒーはカフェラテよりも安い。それなのに同じ値段とは、なんかある」と。
4種類のストレートコーヒー(ブレンドではなく、単一種のコーヒー豆をつかったもの)のなかから、『イルガチェフェ』を選ぶ。
▲コーヒーを淹れるためのプレスがずらり
コーヒーの抽出にはフレンチプレスという器具がつかわれている。並んだプレスの近くにタカナシの低温殺菌牛乳のパックも見える。この牛乳、おいしいけどちょっと高いんだよね。
注文してからおよそ5分後、マグカップにたっぷりのコーヒーが。ひと口飲んで「まいりました」。豆の個性がはっきりわかる、とってもうれしいコーヒーだった。
▲コーヒー豆も買えます
100グラムあたり730円でコーヒー豆を買うことができる。
千葉県の『KUSA.喫茶』という、コーヒー好きが「!!」となる店の焙煎豆だ。
▲シモネリのエスプレッソマシン
コーヒーがすばらしかったので、『カフェラテ』(500円)もお願いした。
ここで活躍するのがイタリア・シモネリ製のエスプレッソマシン。細かい説明は省くけど、バリスタにとっては憧れのマシンだ。
この巨大なマシンが威圧感なく空間に溶け込んでるあたりにオーナーの「粋」を見た。ふつう、もっと見せびらかしたくなりますって。
▲カフェラテ、いただきます
▲NEEDsのパンは持ち込みOK!
開店時間は看板とちがって10時30分です
看板に「NEEDsさんのパンは持ち込みができます」と書かれている。
パン屋・NEEDs(ニーズ)の焼きたてをすぐに食べられるなんて。
もう一軒、板橋区宮本町のベーグル店『HIGU BAGEL(ヒグベーグル)』の商品も持ち込みが可能だ。
内山さんは、『KUSA.喫茶』さんのコーヒー豆、『NEEDs』さんのパン、そして『HIGU BAGEL』さんのベーグルに、2013年にこの店を始めるまえから惚れ込んでいたそうだ。
▲焼きたてのパンが冷めない距離の2店
■取材後記1
記事のなかで「カフェ」とも「店」とも書いたけど、1 ROOM COFFEは「部屋」と呼ぶのがいちばんしっくりきそう。
内山さんの「部屋」にふらっと寄ってひと息つく。心地よい空間で、人心地のつく「心地の部屋」なんだと、タハラは思った。
わざわざ途中下車して寄ってくれるお客さんが少なくないというのにも納得。
■取材後記2
取材中にNEEDsの話が出たときのこと。
「ご主人がお仕事を終えて帰宅されるときに、ここの前を通るんです。とくに定休日のまえの日なんか、魂が抜けたようになっていて、ちょっと心配」と内山さん。たしかにNEEDsのご主人、パン作りに精魂をこれでもかと込めてるもんなあ。
この話をNEEDsさんにお伝えしたところ、こんな返事が。
「1 ROOM COFFEさんこそ、おひとりでがんばっていて、こっちが心配になります」。
認めあい、協力し、互いに思いやるNEEDsと1 ROOM COFFE。いい話だなあ。
関連記事:フレンチプレスの極意を学ぶセミナー
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Facebook → こちら 営業情報あり
住所:東京都板橋区中板橋29-10
グーグルマップ → こちらのD
電話:070-5363-3022
営業時間: 平日 10時30分~21時
土日祝 10時~19時
定休日:不定休
完全禁煙
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【■004 取材日:2015.1.13】
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