九州

湯平名物!麻生豆腐店の「ピーナツ豆腐」は金子商店で

大分県由布市湯布院町の湯平温泉は、石畳とともに源泉掛け流しが魅力の小さな温泉街。その湯平温泉の名物と言えば、知る人ぞ知る「麻生豆腐店」のピーナツ豆腐だ。
オーナーは麻生時寿さん(61歳)。昭和33年から作り始めて以来、ピーナツ豆腐は、鉄板の湯平名物となっている。
ワサビやショウガを添えた冷奴が美味しく、湯平温泉に宿泊すれば、旅館によっては、そのピーナツ豆腐がテーブルに添えられる。
麻生さんは、毎朝作りたてのピーナツ豆腐を注文のあった旅館に配達する。配達先は、「21軒ある旅館のうち、12軒から13軒ですね」と麻生さん。
一度食べれば、そのモッチリ食感と濃厚さのなかに漂うクリーミーな甘さに、だれもが虜になるという、まさに噂のピーナツ豆腐だ。そして、「旅館で食べたけど美味しいので持ち帰りたい、お土産にしたい」と、宿泊をきっかけに多くの方がピーナツ豆腐のファンになる。
テイクアウトは、1パック500円だが、麻生商店では、製造のみで店頭での販売は行っていない。完全な予約制で、購入するには前夜までの予約が必要だ。でも、予約すれば、嬉しいことに、翌日、宿泊先の旅館まで配達してくれる。
もちろん、宿泊せず、日帰りで立ち寄り湯を楽しむ場合でも、前日までに予約すれば、特産みやげ「金子商店」で買う事が出来る。予約した豆腐は、購入希望日に、麻生さんが、「金子商店」まで配達してくれる、というわけだ。
できれば、これからの時期は、クーラーボックスを持参したい。
「金子商店」は、石畳通りの入り口の橋のたもとにある土産品店で、量り売りの乾ししいたけが大人気。
オーナーは三代目の金子裕次さん(67歳)で、注文に応じてサイズや色、形をそろえてくれるとあって、お土産や進物用に注文するリピーターさんも多い。
自慢のしいたけは、裕次さんの手選別で品種や大きさなどで区分けされ、昔ながらのブリキ缶で保管されている。
量るのはこれ。昔ながらの「分銅はかり」だ。こんなところにも、湯平温泉の歴史が垣間見え、癒される。
お客さんの管理は、奥さんの尚美さん(60歳)の役目で、このノートで行う。
1ページに8人、見開きで16人の住所、氏名、電話番号が整理されている。名簿は、1000人を超えるそうで、「電話があると、急いでこのノートをめくるんです」と尚美さん。ノートにはお客さんを見つけやすいようにアイウエオ順の見出しが付けられている。「パソコンが使えないもので。でも、このノートは宝物ですネ」と尚美さん。
名前の下の欄には、これまでに注文があった年月日も克明に記入されている。「大変な作業ですが、おかげで、注文の電話の際、細やかな対応ができるんです」と尚美さん。こうした気配りも、お客さんにとっては大きな魅力だ。

金子商店の宝物といえば、これもその一つ。裕次さんのお父さんで二代目の金子博昌さんが編集した「湯平温泉郷土史」だ。湯平温泉の旧きを知り、新しきを目ざすための格好の資料だろう。
ところで、麻生商店のピーナツ豆腐は、どことなくモッツアレラチーズ然とした風貌や食感が魅力でもある。だから、こんな芸当も朝飯前。豆腐をスライスし、塩を振ったトマトを乗せたらオリーブオイルを回しかける。バジルをトッピングすれば、イタリアンな冷奴に大変身だ。
オリーブオイルとトマト、バジルのコラボレーションが新食感。絶妙のハーモニーは病み付きになること間違いなし、だ。

麻生商店
住所:大分県由布市湯布院町湯平361-3
電話(予約):0977-86-2601
定休日:無休
___________
特産みやげ「金子商店」
http://www.yunohira-onsen.jp/shop-28.html
住所:大分県由布市湯布院町湯平539-2
電話:0977-86-2050
時間:8:00~20:00
定休日:無休
駐車場:5台(無料)

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