かりん糖はできたてがいっちゃんうまい!
東京都板橋区中丸町の『中野製菓』を紹介する。毎週水曜日と土曜日に開催される『かりん糖の工場直売』を知らない人、笑顔をひとつ損してますよ!
▲人気ベスト3
人気のトップは『板橋のいっぴん』に選ばれている『黒糖』、次が『ピーナッツ』で、3位が『白』。6~10月には『塩』が2位に入ってくるそうだ。
直売会に集まるお客さんの目当ては「味・安全・価格」の3拍子が揃ったかりん糖だけでない。さらに安い『久助』を買えることが直売会の大きな魅力だ。『久助』の語源は米菓業界の符丁で「わけあり品」を意味する。直売では2~3個がくっついていたり形が不揃いなかりん糖が『久助』として180グラム108円で売られるのだ。やっす!
さらにタイミングが合えば、できたてのかりん糖をサンプルとして味わうこともできる。まだあたたかいかりん糖を体験してほしい。
▲『久助』はひとり5袋まで
▲週2回の直売会が大人気
▲第一土曜日は『いっぴんデー』
『板橋のいっぴん』(詳細は → こちら)に選ばれたお店が数店集まるので、毎月この日を楽しみにしているお客さんも多い。
▲ときにはこんな例外も
カラメル……からめ……やりおる。
■かりん糖の工場見学
地域編集長・タハラが『黒糖かりんとう』の製造工程を見学させてもらった。印象に強く残ったのは、コンピューターで100分の1秒単位まで制御している機械であっても、横でかならず人間が目を光らせていること。やっぱり「人」なんだよなあ。
1 主原料の小麦粉を他の原材料と合わせ、寝かせて発酵させる。容器からあふれるほどに膨らむ。
2 3 生地を板状に伸ばし、かりん糖の形に裁断。
4 揚げる。国内(つまり世界)でも珍しい4度揚げ!
5 揚がりたて。味は素のまま。
6 極秘ブレンドの黒蜜でコーティング。
7 「ほぐし」の技が光る。
8 乾燥庫で水分を飛ばしつつ熱を冷ます。
9 品質チェック。『久助』誕生の時でもある。
10 機械による正確・迅速な袋詰め。
11 梱包マシン。
8の直後のかりん糖を特別に食べさせてもらった。ただでさえおいしいかりん糖が、さらにうまい! まだ温かく、「堅やわい」としか言いようのない不思議な歯応え。「この状態で売れたら製菓業界に革命が」とつぶやくタハラに「そうもいかないんです」と答える人物こそ、『中野製菓』の代表取締役・中野万博(かずひろ)さん、通称バンパクさんだ。
バンパクさんは1951年(昭和26年)創業の『中野製菓』の3代目で、創業者の孫にあたる。当時農家だったお祖父さんが北海道で屋台(!)のかりん糖屋に出会い、一度だけ(!!)つくり方を教えてもらったのが『中野製菓』の原点なんだって。
■バンパクさんにいろいろ教わる
「できたてがいちばんおいしい。でも、この状態で包装すると袋に熱がこもって台無しになってしまうんです」とバンパクさん。
じゃあ、できるだけおいしく食べる方法は? と質問すると「一日もはやく食べること」に尽きるとか。
▲「おいしさは鮮度!」
他社のかりん糖の賞味期限は3ヵ月ほどに設定されている。ところが『中野製菓』は1ヵ月!
「3ヵ月経っても品質に問題はないですよ。でも、すこしでもおいしく召し上がっていただきたいので『1ヵ月』なんです」(バンパクさん)。
冷蔵庫に保管したら? と質問すると「固くなっちゃうんです」という回答が。『中野製菓』のかりん糖が食べきりサイズの80グラム(108円)なのは、鮮度が理由なんですね。
「元はもっと多かったんです。80グラムのものは商品でなくおまけ用でしたが『このサイズがほしい』という声が多くて」(バンパクさん)。
安さの秘密をうかがうと「中間業者が入っていないから」と即答。でも、工場の直売は経費削減のために始めたわけじゃない。「工場から出る音や光で、近隣にお住まいの方々にどうしても迷惑をかけてしまう。どうしたら地域に『お返し』できるだろう、と考えた結果が直売なんです」。
あくまでもどこまでも「お客様本位」。かりん糖のおいしさの秘密は、鮮度や製造法だけではなさそうだ。
▲かりん糖大王、バンパクさんこと中野万博さん
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(※金額はすべて税込みです)
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『中野製菓株式会社』
ホームページ → こちら
Facebook → こちら
住所:東京都板橋区中丸町28-14
グーグルマップ → こちらの V
最寄り駅:東武東上線『大山』駅
南口から約850メートル 徒歩約11分
電話:03-3955-5585
工場直売所営業日時:毎週水曜日・土曜日
8時~17時
通信販売あり → こちら
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【■026 取材日:2015.3.11】
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