「チェスト」と言う掛け声はご存じだろうか?
薩摩独特の掛け声としてジゲン流(鹿児島には2種類のジゲン流がある)の使い手が相手に斬り掛かっていく時に発したり、スポーツ時などに自らを奮起する時に叫んだりしている。
最近では某マンガ発信で思い切りフルスイングしてしまった間違いを「誤チェスト」するとも言う様だ。
さてこの「チェスト」という言葉。現在では地元の鹿児島でも昔からある言葉に考えられているが、果たして本当にそうなのだろうか?
今回お話を伺ったのは西郷隆盛に縁のある方々が運営するK10カフェの店長 若松 さん。
島津家が鎌倉から薩摩へ移住してくる際に同行してきたとされる「薩摩影之流」と、幕末期、薩摩の下級武士の間で流行り明治維新を叩き上げたと言われる「薬丸自顕流」の経験者でもある。
若松店長の話によると、「チェスト」と言う言葉は約30年前に放送された年末時代劇スペシャル「田原坂」、2年後の某大河ドラマ放送前後に島津家薩摩影之流の掛け声「チェイと行け(チェストイケ)」を創作して「チェスト」と言う掛け声に変化したものが広がったと言う。
この話は歴史研究上、重要とされる文書から導かれたものではないのだが、興味のある方は歴史研究として取り組んでみられてはいかがだろうか?
【追記2017.3.10.】
Twitter上にて記事で指摘したドラマ以前に「チェスト」いう言葉を使っていた番組があると指摘を受けましたので、調べてみました。
鹿児島の放送局、MBC南日本放送で日曜日午後に公開生放送されていたラジオ番組「チェストいけ!ヤング」。
第1回放送は1973年(昭和48年)4月5日でタイトルは『やったんこのちぇすといけヤング』。
※「やったんこ」とはMCを勤めていた安田アナウンサーの愛称。
ちなみにチェストがカタカナ表記になった「チェストいけ!ヤング」のタイトルが使われたのは1980年(昭和55年)4月頃からで、当時のMCは現在でも鹿児島の方には「むっちゃん」の愛称でおなじみのローカルタレント「猪俣睦彦」さんでした。(ちなみに3代目のMCだったそうです。)
記事内といたしましては「チェスト近年造語説」は消えまして、「薩摩影之流起源説」は残る形になりました。
言葉の起源についてはまだまだ面白い説があるかもしれません。他にどんな説があるのか?探してみるのも楽しいですよ。
MBC南日本放送様には今回お忙しい中ご協力いただきました。ありがとうございました。
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