福岡県

『鬼瓦もなか 天山筑前町店』と4匹の猫たち


▲カスタードクリームとスポンジケーキ、2段重ねのサンドイッチに生クリームをのせて求肥餅でくるんだ「肉球ぱーんち(400円)」は、プニプニ感までリアルに表現した和風ケーキ。断面の上半分にご注目ください。カスタードが猫の顔のシルエットに見えませんか? 残念ながら偶然の産物だそうですが。

太宰府天満宮の参道に本店を置く『鬼瓦もなか 天山』は、太宰府政庁跡から出土した鬼瓦をモチーフに、厳選した佐賀県産の餅米と北海道十勝産の小豆「手亡豆」をたっぷり使った最中を製造・販売するお店。
なぜ本店ではなく筑前町店(地図を表示する)を紹介するのかといえば、そこに”もなかちゃん”のお家があるから。4匹の猫たちが住んでいるのは、太宰府市ではなく筑前町だからです。

鬼瓦とは、和式建築ではおなじみ屋根の両端に取り付けられた魔除けのこと。もともとは古代に現在のシリアで生まれた建築装飾が、シルクロードを経て中国に伝わり、奈良時代に日本へ伝来したものです。
お店の名前『天山』はシルクロードのルートのひとつであり、中国とキルギスの国境に横たわる天山山脈からきています。よって「以前は筑前町店にほど近い筑紫野市天山にお店があった」説はまちがい。また、お菓子作りには欠かせない砂糖も、シルクロードに流通していた重要な交易品のひとつでした。


▲太宰府政庁跡から出土した鬼瓦との対比。鬼の角がないのは、進化と伝播の過程であり、より源流に近い中国以西の影響が強いから。


▲自分であんこを詰める勝手に最中(1350円) バリエーションには、あまおうティラミスもなか(3350円)や、過去には鬼瓦アイスもなかもありました。

▲見た目の派手さはないけれど、素朴な伝統菓子にも天山の良さがあるように思います。

そして天山のもう一つの主役である、猫スイーツたち。発売以来、様々なメディアで取り上げられ、猫好きだけにとどまらず、たくさんの人たちに愛されています。天山ファンの間では和菓子派と猫スイーツ派が勢力を2分しているとかいないとか。モデルになっているのは、天山の店主江口義浩さんの愛猫、スコティッシュフォールドの”もなかちゃん”と仲間たちです。

▲たれ耳が可愛らしいですね。この耳にスコティッシュ(スコットランドの)フォールド(たれ耳)の由来があります

▲もなかちゃんのフカフカの毛並みを模したロールケーキ(1350円)

▲カスタードクリームがたっぷり詰まった肉球ケーキ(300円)に・・・

▲もなかちゃんの顔の最中(550円) 中身はキャラメルですので、アフタヌーンティーのお供にいかがでしょう。もなかちゃんの故郷スコットランドは、紅茶とゆかりの深い国でもあります

▲肉球上にゃま菓子(1350円) さすがは和菓子屋さん、上品な甘みの練切りで緑茶が恋しくなります。

▲こちらは天満宮参道の本店。猫スイーツがない代わりに、八女茶スイーツが揃っています


▲親バカぶり全開の江口さんとパチリ。もなかちゃんの迷惑そうな表情に御注目

▲右手前が”まりんちゃん” 左奥が”オレオ君” 以上が江口家のオールスターキャストです。

ここでアレ?と思った方はなかなか鋭い。タイトルには4匹の猫たちと書いてあるのに、まだ3匹しか紹介していません。もなかちゃん、まりんちゃん、オレオくん、もう1匹はどこに? 実はもう登場ずみです。ヒントはここ、肉球上にゃま菓子の箱にありました



愛くるしい3匹の猫たちと、その後ろのあやしい覆面レスラー風の男性、スコティッシュマンがその人。正体は飼い主であり、3匹のパパでもある江口さんです。
猫好きなら誰もが一度は、猫になってみたいと思うもの。しなやかで美しく、自由気ままな猫の暮らしに憧れるものです。しかし、それだけが理由ではありません。覆面をかぶろうがかぶるまいが、江口さんは猫(cat)なのです。それは、お店のディスプレイの裏側を覗けばわかります。

▲一応、死角にはなっていますが、この距離はどうなのよとツッコミを入れたくてたまりません。

江口さんは長崎大学軽音楽部、名門スイング・ボート・ジャズ・オーケストラの御出身。サックスプレイヤーとして名をはせるベテランのジャズマンでもあります。catには【ジャズ狂】という意味もあるんです。つまり、もなかちゃんと出会うより前、鬼瓦もなかの店主になるよりずっと昔から、江口さんは猫(cat)だったというわけ。
ちなみに、店舗2階の「スタジオ OLEO」は、江口さんのフェイバリットであるソニー・ロリンズの曲名が由来。国内外のアーティストを招いてライブが行われています。

▲客足のとぎれた昼下がり、そっとお店を覗いてみると、正体を現した江口さんの姿がみられます。サボっているわけではありません。しかたないんです、気ままなのが猫ですから。

こちらの記事もどうぞ→酒井聡行 TRIO feat.スコティッシュマン(2016-8-6)

▼鬼瓦もなか 天山筑前町店
福岡県朝倉郡筑前町二100番1
092-403-3995
8時30分〜17時30分
定休日なし
駐車場あり
http://www.monaka-de.com
西鉄朝倉街道駅または西鉄筑紫駅から西鉄バスにて山家道バス停下車、徒歩1分 (福岡市内から都市高速経由のバスもあります。)

関連記事

  1. 水曜日には愛のカレーを『Aime(エメ)』
  2. 天拝山の紫陽花情報と夏の甘味
  3. 『南の館の物語』岩城朋子さんインタビュー
  4. 6作品上映!台湾映画祭2016 福岡アジア美術館
  5. KBCの1F喫茶Latteでコーヒーを飲みませんか
  6. Rは?のR『おいしい珈琲の店 R’s cafe』
  7. ロックンロール不死伝説 二日市『MOVEment』
  8. ようこそ道のため来たれ『そば打ち道場 かぜのたみ』

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

PAGE TOP