鹿児島県

ゴカイ先生と行く「ゴカイの生殖行動観察会」

【鹿児島県姶良市】
▲鹿児島県姶良市にある『なぎさミュージアム』の名物先生。ゴカイの研究一筋、ゴカイ先生こと「浜本麦(はまもとばく)」さん。

==ゴカイって生殖時に体の構造を作り変えるって知ってます?==
▲上が通常時のヤマトカワゴカイ。下が生殖時のヤマトカワゴカイ。体が変化しているのが一目瞭然だ!

鹿児島県姶良市を拠点にしている『環境教育NPO法人 くすの木自然館』では、毎年3月の大潮時にしか見られない「ゴカイの生殖群泳」を見に行く観察会を行っています。
▲普段は海底で活動しているゴカイが生殖時のみ、体の構造を作り変えて水の中を遊泳できる様になる。

釣りの好きな方なら知っていらっしゃると思います、俗に言う「バチ抜け」の観察会です。
ルアーを楽しまれる方がこれに遭遇すると、遊泳するゴカイを多くの魚が食べに来る為、素晴らしい釣果が期待できるそうです。
しかし、ゴカイの生態はまだまだ謎が多く、ピンポイントの時間帯まで知っていらっしゃる方は少ないのではないでしょうか?
▲ゴカイ先生の研究によると生殖群泳が起こるのは「満潮から45分から2時間の間」。

生殖群泳の為にゴカイに起こる体の変化は、足の形が変わるだけといった生易しいものではなく、目の大きさが変わり・足がオール状に変化・体毛が幅広く変化・皮膚や内臓などの組織が小さくなり、その空いたスペースにオスなら精子を、メスなら卵(らん)を貯め込んで遊泳を始めます。
体を変化させたゴカイはその後生きて行く事はできず、水中に精子や卵子を撒き散らした後は儚く死んでしまうそうです。

今回の観察会では重富海岸に約60種生息しているゴカイの中のひとつ「ヤマトカワゴカイ」を見に行きます。
==さぁ神秘の時間を見に行こう!==
観察場所は鹿児島湾に程近い水路。『なぎさミュージアム』から歩いてすぐの場所にありますので親子での参加も安心です。暖かい鹿児島でも夜は流石に肌寒いので、少し厚めに着ておいた方が良いかもしれません。



▲時間を追う毎に増えてきます。

ちなみに精子を貯め込んだオスが薄い赤色。卵(らん)を貯め込んだメスが緑色です。
このゴカイたちを食べる為に草フグやうなぎ・ボラなどが寄ってきます。

水路は近くにある川よりは流れが緩やかな為、ここを生殖の場所にしている様です。ゴカイは光に集まる習性がある為、開始前から光を照らしているところへゴカイたちが集まってきます。

しばらく生殖活動を行ったゴカイは力尽き、そのまま川の流れに流されていきます。

▲ゴカイ先生はゴカイの群れの中に入り、サンプルを掬い上げてくれます。
▲近くで見るとゴカイの様子が良く解ります。
▲白く濁っているのは排出された精子と卵(らん)によるもの。小さく粒状に見えるものが卵(らん)です。

だいたい1時間半から2時間くらいの観察会ですが、別段気持ち悪いという感覚はなく、ゴカイたちの色が鮮やか性もあり美しい光景に見え、時間が短く感じました。
今回参加した2016年3月9日は近年まれにみる大当たりの日だったそうで、非常に多くのゴカイたちが群泳する様を観察する事ができました。

今回は新月による満潮でしたが、今月の下旬は満月による満潮がある為再度この光景を観察する事ができるそうです。(この日に生殖活動を行わなかったゴカイたちによる活動が見られます。)

==日時が都合で合わないけどぜひ見に行きたいのだが…==
3月中の重富海岸自然ふれあい館『なぎさミュージアム』では、ゴカイの生殖行動観察会の他にゴカイを特集した展示会も開催されています。

▲鹿児島でも見られる世界最大のゴカイ「オニイソメ」の標本。
▲約500匹のゴカイが住む「ゴカイ水槽」

▲詳しい解説も掲示してあります。

==他にも親子で楽しめる催しが==
ゴカイからは離れますが、『スペシャル海のおはなし会=春風のマーチ=』と題して、未就学児から小学生を対象に絵本の読み聞かせと音楽遊びの催しが開催されます。
春をテーマにした歌や音楽、絵本や紙芝居で子供たちを楽しませてくれるそうです。
麗らかな春の陽気、柔らかな日の光が射す昼下がりにお子さんと一緒に楽しんでみられてはいかがでしょうか?

●スペシャル海のおはなし会=春風のマーチ=
日時:2016年3月21日(月・祝)14:00~15:00
場所:重富海岸自然ふれあい館『なぎさミュージアム』(重富海水浴場 松林内)
参加費:無料
対象:未就学児~小学生
お問い合わせ:NPO法人くすの木自然館(TEL 0995-67-6042)

関連記事:意外な穴場スポット重富海水浴場はお楽しみがいっぱい

●真夜中のランデブー(ゴカイの生殖行動観察会)
集合場所:重富海岸自然ふれあい館『なぎさミュージアム』
定員:10名(先着順)※必ず事前にお申し込みが必要です。
参加費:500円(保険料込み)
持ち物:長靴・懐中電灯・寒くない服装
今後の開催予定:2016年3月23日(水)19:30~21:30
2016年3月24日(木)20:00~22:00
(開始時間30分前より受付開始)
お問い合わせ:TEL 0995-67-6042(担当:浜本ばく)
Mail sanka@kusunokishienkan.com
主催:環境教育NPO法人 くすのき自然館

【ゴカイ先生:浜本 麦 プロフィール】
○名前:浜本 麦(はまもと ばく)
○所属:特定非営利活動法人 くすの木自然館
○役職:専務理事兼専門研究員
環境省 生物多様性地域連携アドバイザー
環境省・文科省 ESD推進地域連携活動 地方ワーキンググループ担当
環境省国立公園展示施設 「重富海岸自然ふれあい館 なぎさミュージアム」インタープリター
鹿児島大学共通教育 非常勤講師
○経歴:1983年鹿児島県生まれ
理学士/鹿児島大学理学部にて干潟の生物(特にゴカイ)を研究
大学時代は一時教員を志すが、鹿児島の自然の豊かさ、すばらしさを専門的により多くの人に伝えるため、環境教育事務所に入社。
2015年より専務理事として職務に当たる。
○専門:環境教育、調査研究(海洋無脊椎生物、鳥類、河川底生生物)、ESD(持続可能な開発のための教育)、生態学(博物館と生態学、海洋無脊椎生物)、インタープリテーション(伝える技術)
○講演内容:重富海岸の再生「見捨てられた海岸から国立公園へ」
鹿児島のすばらしさを自然環境の視点から(姶良のすばらしさを自然環境の視点から)
おもてなし話術
学校周辺の自然環境(小中学校向け)
「はたらく」とはどういうことか(小中学校向け)
「なぜゴミ拾いをおこなうのか?」(小中学校向け)
ESD(持続可能な開発のための教育)ってなに!?(学校教員向け)
などなど…

■重富海岸自然ふれあい館『なぎさミュージアム』
住所:姶良市平松7675
TEL・FAX:0995-73-3146
開館時間:9:00〜17:00 夏期 9:00〜18:00
休館日:火曜日・年末年始(※夏休み期間中は無休)
入館料:無料
駐車場:80台(今年度、大型バス用の駐車場を整備予定)
アクセス:バス停重富海水浴場下車徒歩5分 JR姶良駅下車徒歩10分
重富海岸自然ふれあい館『なぎさミュージアム』HP:http://www.nagisa-museum.com/
くすの木自然館FBページ:https://www.facebook.com/kusunokishizenkan.staff/timeline

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