▲筑紫野市のシンボル天拝山のふもと、天拝山歴史自然公園の側にあって、地域住民や登山客の憩いの場となっている足湯スポットが『天拝いこいの館』だ。
ほんのこの間まで、天拝山の周囲には売店がなかった。山登りの後で乾いた喉を潤そうにも、ジュースの自動販売機すらなかった。地域の住民にとっては周知のことだったし、それを知っている人はみな水筒を持参していたけれど、初めて遠方からやって来る行楽客とっては優しくなかった。そんなニーズに応えてか、筑紫野市の社会福祉協議会が小さなお店をオープンさせた。その心にも体にも優しいサービスを紹介する。
▲お店の前にはスロープが巡らせてある。さすがは社協の仕事だ。
▲登る前に食べるか、食べてから登るか。軽食メニューも充実している。飲食スペースもあり。オススメは後ほどお教えする。
▲近隣の名品の数々。身体に良いものを厳選して陳列している。品揃えに自信あり!
▲お店の前では、地元で採れた野菜を売っている。登山前に購入して、お店に預けておくという利用の仕方もできる。
▲こちらが目玉の足湯。足の指の間から疲れがジワーッと溶け出していくような、なんとも言えず気持ちの良いお湯だ。
『天拝いこいの館』の足湯は、汲み上げた地下水を「ぽかぽかクリスター」によってミネラル水に生成している。保温性や保湿性が高く、血行循環を持続する温泉湯質で、天然のものと較べても遜色がない。(ぽかぽかクリスターについてはコチラを御参照ください)
この日は天拝山登山と天拝公園内の散策(と運動不足と加齢?)で足が棒のようだった。あまりの気持ちよさに取材を忘れて小一時間ほど寛いでしまった。
▲訪れたお客さんが、いこいの館の感想を綴ったノート。思い出がギッシリつまってます。
思い出日記をパラパラとめくるうちに、気になる記述を見つけた。この「天草に飛んで行った過去の人」という方は退職した元従業員のようだ。「いこいの館がコンビニ化していくのには耐えられません」とはどういう意味だろう。お店にお願いして調べてもらった。
コンビニ化するとはつまり、コンビニエンスストアに並んでいるような商品を扱うという意味だそうだ。いこいの館でしかできないサービスを提供して欲しい。そんな熱い想いが伝わってきた。
そういえば、僕にも心当たりがある。コンビニエンスストアには女性の店員も多いが、どんなに気立てが良くてハキハキしていても、お仕着せの笑顔を浮かべる彼女たちを「看板娘」と呼ぶのはそぐわないように思う。いこいの館の女性従業員の皆さんは、みな生き生きとしていて、心の底から滲みだすような笑顔が素敵だった。これぞコンビニ化していない笑顔だと思う。彼女たちこそが「看板娘」だ。
お湯から上がった後は、お待ちかねの甘味をいただいた。もうすぐ夏のメニューに切り替わる。
▲人気メニューの甘酒(200円)
砂糖による甘味の調節をしていない。酒粕が新米のようにツヤツヤ光って立っている。つぶつぶの食感がいい。ちなみに、アルコール分は含まれていない。
▲ぜんざい(300円)
きび砂糖の甘さが疲れた体にじんわりと沁み渡る。決して甘すぎず、それでいてしっかり甘くて(どっちだよ)要するに漬け物にあう(ここが肝心)ホッとする味だ。
▲手作りのスナック類もある。カバンに忍ばせておいて、外でポリポリやるのもいいだろう。
いかがだったでしょうか。今回の記事では紹介できなかったものが、まだ沢山ある。天拝山にお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。事前に予約が必要になりますが、2階には大小交流スペースがあり、団体での利用もできます。
▼天拝いこいの館
福岡県筑紫野市武蔵1-2−20(地図を表示する)
092-925-8600
営業時間 10時~17時
休館日 月曜日・お盆・年末年始
※駐車場は障害をお持ちの方用のみ。それ以外の方は天拝公園の駐車場を御利用ください。
▼本は売り物ではない。借りたら返さなくてもいいらしい。長居してくれという意思表示かも。
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