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「たいせつ」のちいさなパン屋 ゆめしょうてん

□パンは生きている□

※移転のため、『ゆめしょうてん』は2015年7月4日をもって板橋区での営業を終了しました。今後の営業予定はホームページを参照してください。

5月16日に東京都板橋区で開催される『ときわ台「つ・つ・つ」GARDEN』の出店者を紹介する短期集中シリーズ。
今回は「『つつつ』の仲間たち4」として、東京都板橋区常盤台のベーカリー『ゆめしょうてん』を紹介する。イベント当日は会場でパンを販売する予定だ。

■「たいせつ」のパン屋

小さな店だ。でも気になる。派手なところなんてないのに、妙に目を引く。東上線の車窓から見つけて行きたくなった人もいるだろう。開業は2011年、今年で5年目のベーカリー。

▲線路際(下り方向)の立地。店名の『ん』には秘密が

パンは酵母から手作りで、内装や設備も店主の岩井良之さんが仲間の力を借りてこしらえたもの。想いの込もった空間に宿る魅力が、道行く人の足を止めさせるのかもしれない。
『ゆめしょうてん』の最後の『ん』には、波がひとつ多い。「娘が字を覚え始めたころ、こういうふうに書いてたんです」と岩井さん。店名には「さまざまな夢をもって夢のある店に」という思いだけでなく、ふたりのお子さんの名前が練り込まれている。
前職は電気工事関係だった岩井さんがベーカリーを始めたきっかけは「子どもに手放しで与えられる食べ物って、意外とないんだな」と思ったこと。様々な思いが形になった「たいせつ」の店なのだ。

▲アンティーク調でぬくもりのある店内

▲大人が見逃してしまいそうな場所にこんな一角が。お子さん連れのママもパン選びに集中できる

▲手作りの値札があたたかい

■30回噛みたくなるパン

おっと、肝心なパンの話ね。「見た目で気を引くのではなく『食べてみたらおいしかった』と思ってもらうのが狙いです」(岩井さん)。その言葉の通り『ゆめしょうてん』のハード系のパンには「酵母に感謝!」と言いたくなる深い味わいがある。

▲蜂の巣状の気泡がみごとな『フランスパン小』(140円)

▲『らいむぎ(1/2)』(200円)。幼い頃に読んだ北欧の絵本のパンって、こんな味なんだろうな

▲木・金限定の『てりやきチキン』(300円)。チキンは仲間のお店(北区の『焼き鳥居酒屋Hello!』)のもの

■水曜日と金曜日は販売のみ

岩井さんはひとりで『ゆめしょうてん』を営んでいる。小さなお店とはいえ、かなりたいへんなのでは? と聞くと「ほとんど不可能ですね」と笑う。
工夫の末に、パンを焼くのは週3日と決め、水・金の2日は販売のみ。前日に焼いたパンは2~3割安くなる。

▲カエルからのおしらせ

▲取材中にどんどん売れていった翌日販売のパン

取材に伺ったのは金曜日の営業時間中だった。次々とお客さんが来店するなかに、和装の渋いおじいさんの姿があった。
「食パンはありますか?」「ごめんなさい、売り切れちゃったんです」。残念だなあ、と帰るおじいさん。その背中を申し訳なさそうに見送った岩井さんが教えてくれた。「あの方は『食パンにオリーブオイルをつけて食べたらおいしかった』って、楽しみにしてくださっているんです」。
こういうパン屋、いいよなあ。

▲おじいちゃん、ごめんなさい。『しょくぱん』(300円)

▲岩井さん、じつはTHE MODSの筋金入りのファンなのだ。ライブの日にはパンの差し入れをするほど

取材翌日の土曜日、お店は臨時休業だった。その日は都内でTHE MODSのライブがあったという……。

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『ゆめしょうてん』
ホームページ → こちら


住所:東京都板橋区常盤台1-46-2河原ビル102
グーグルマップ → こちらの n(小文字)
電話:03-3969-1169
営業時間:11時から18時
(パンを焼くのは火・木・土曜日、水・金曜日は販売のみ)
定休日:日・月曜日

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(※価格はすべて税込みです)

【■050 取材日:2015.4.25】

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