『板橋ランチその7』として、東京都板橋区大山東町の『おいしいカレーとネパール料理 マナカマナ』(以下『マナカマナ』)を紹介する。
日替わりの4種類のカレーに加え、焼きたてのナンやターメリックライス、サラダにデザート、ドリンクのお替りが自由……なのに野口英世ひとりでお釣りが来る! まさに『ネパールカレーのワンダーランド』極楽浄土だ。
■必要なのは「ほんのすこしの勇気」
『マナカマナ』は東武東上線『大山』駅から歩いて2分ほどの場所にある。「駅近」と呼んでもよい立地なのだが、ビルの2階にあるためか「気にはなってるけど素通りしちゃう」人がけっこう多いようだ。もったいなーい!
▲『遊座大山商店街』に出ている黒板が目印。カレーの楽園はすぐそこだ
▲店に入らなくても『本日のCURRY』の内容がわかる。親切!
▲ランチタイムはセルフサービス。好きなものを、好きなだけ!
ランチは995円。デザート・ドリンク付きの『食べ放題』と考えれば破格である。
カレーは毎日チキン、肉(キーマかマトン)、ダル(豆)、ベジタブルの4系統が用意されているが、毎日通っても食べ飽きることはない。なぜならチキンひとつを見ても、日によって『チリ』『ヨーグルト』『ほうれん草』『骨付きチキンのスープカレー』などと、味付けが変わるからだ。
▲ターメリックライス
▲自慢のナンは本格的なタンドール(石窯)で。フルーツを練り込んだナンが出されることも
▲副菜もお替り自由。サラダ、ポテトフライ、唐揚げ、パスタサラダ……これだけでもハッピー
▲カレーを加えるとこうなる。右上から時計回りにマトン、チキン、ベジタブル、ダル
▲毎週金曜日はベジタブルカレーが一層華やかになる。この日は『茄子とジャガイモのベジタブルカレー』
■日本ダルバート最高峰会議会長(仮)・齋藤まどかさんに訊いた
『マナカマナ』がオープンしたのは1998年のことで、今年が17年目となる。当時の店主はネパール人のライさん。夫唱婦随、奥さんの齋藤まどかさんが手伝い、補助のネパール人スタッフを雇う形で『マナカマナ』はスタートした。
「4種類のカレーランチバイキング」の形は開店当初からのもの。「毎日4種類もつくり続けるって、たいへんでしょう」と聞くと「最初からなので、そういうものかな、って」(齋藤さん)と、さらりと答える。
店名の由来はネパールにあるマナカマナ寺院だ。ご利益は『大願成就』だそうで、なんともでっかい効能である。
2013年の暮れ、『マナカマナ』は大きな分岐点に立った。店主のライさんが病気で亡くなってしまったのだ。当時の心情についてうかがう代わりに、現在の『年中無休』の営業スタイルについて聞いた。「3人のネパール人スタッフといっしょに食べていくためには、休んでいられないんですよね」と明るく答える齋藤さん。店を閉じることもなく、人を減らすのではなく、おいしいカレーを提供し続けることを選んでくれたことに、感謝!
▲ネパール『カレー三銃士』。左からグルンさん(来日8年目)、もうひとりグルンさん(10年目)、リンブーさん(7年目)
齋藤さんには『日本ダルバート最高峰会議会長(仮)』という役職がある。「これは?」とうかがうと「ネパールで日常的に食べられている『ダルバート』という料理を広めるための組織です。志が高いので、名前もちょっと大げさにしてみました」とのこと。
『ダルバート』とは、『ダル』(豆のスープ)、『バート』(ごはん)、『タルカリ』(カレーのおかず)、『アチャ-ル』(辛い漬物) をひとつのお皿に載せ、全部を混ぜて手で食べる料理だそうだ。
▲ディナータイムには月替りの『おすすめダルバート』を体験できる
▲日々、重ねられるスパイスの研究
▲レジ横にはネパール大地震のための募金箱が置かれている。食べて応援だ!
※価格は税別です
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『おいしいカレーとネパール料理 マナカマナ』
▲外観
▲店内
住所:東京都板橋区大山東町59-20
グーグルマップ → こちらの X(大文字のエックス・ピンク色)
電話:03-5375-6555
最寄り駅:東武東上線『大山』駅
南口・北口出口どちらからでも徒歩約2分
営業時間:ランチタイム 11時から15時
ディナータイム17時から22時30分
定休日:なし(年末年始を除く)
席数:カウンター 5席
テーブル 25席
※禁煙
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【■064 取材日:2015.7.3】
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