いちばんおいしいカレーパンは冬の『光が丘公園』に
□広大な敷地内のすべてが見どころだ□
東京都板橋区と練馬区にまたがる『光が丘公園』と、そこの売店で味わうことのできるカレーパンを紹介する。
まずは冬の光が丘公園のことを。
■広い。そしてきもちいい!
光が丘公園の面積は約60万平方メートルもある。東京ドーム換算で13個分、東京23区内にある40を超える都立公園のなかでは4番目……と書いてもピンとこないかもしれないが、行けばわかる。広い! そしてきもちいい!
言葉であれこれ説明するよりも、冬の光が丘公園の写真を見ていただこう。
▲体高1メートルを超える鳥が池に訪れることも
▲紅葉越しの青空。空が近いこともこの公園の特色だ
▲この色を言葉で表すのは無理!
▲足元も楽しい
▲土・日・祝に公開される『バードサンクチュアリ』には鷹が飛来することもあるそうだ
■しあわせの呪文は「できたてはどれですか?」
板橋区の地域編集長・タハラにとって生涯ベストのカレーパンは、ある冬にこの公園の売店(パークス光が丘)で「できたてのパンをください」と言って食べたもの。優れたカレーパンは世に数々あるが「環境・アツアツ・値段」を考えると、このときのカレーパンを超えるものは現れそうにない。
▲『揚げカレーパン』(160円)を揚げるところから見学させてもらった。売上はパンのなかで2位だそうだ。『焼きカレーパン』(160円)もある
▲人気ナンバー1で、日に300個売れることもある『メロンパン』はなんと100円!
▲3位の『きなこドーナツ』(120円)を加えても、ベスト3の合計は380円
▲こちらも揚げたてがうれしい『揚げハムチーズパン』(170円)。大きな三角形のパンを切るとチーズがとろり
▲『もんじゃまん』(210円)はもんじゃ焼きを包んでふかしたオリジナル商品
▲「公園の売店」の枠を超えたおいしいパンを生み出すのがこの方々。ごちそうさま!
▲野球場、テニスコート、体育館、図書館……。大型商業施設や病院、マンション群も隣接している
■かつては飛行場だったって知ってる?
光が丘公園ができるまでの歴史を、ざっと紹介しよう。
公園のオープンは1981(昭和56)年だが建設の計画は古く、1940(昭和15)年までさかのぼる。練馬区が存在せず、東京が22区だった時代だ(→参考記事)。当時は紀元2600年を記念する大緑地として計画されていたが、太平洋戦争の開戦により、緑地になるはずだった土地に飛行場が建設された。なんと、板橋区には飛行場があったのだ(『成増飛行場』。米軍の資料では『Takamatsu cho Airport』)。
日本の敗戦によって飛行場は連合国軍に接収され、アメリカ空軍の家族宿舎となった。これが『グラントハイツ』である(グラン『ド』ハイツと呼ぶ人が多いが、第18代アメリカ大統領のユリシーズ・グラントが名前の元)。
▲グラントハイツは現在の光が丘公園を「その一部(およそ3分の1)」とするほど広大だった(写真提供:板橋区公文書館)
グラントハイツの日本への返還は段階的に実施され、1973(昭和48)年にすべてが完了した。その後、公園が完成するまでは広大な野原として一般に開放された時期もあった(タハラは少年野球の練習のためによく利用させてもらったものです)。
こうして振り返ってみると、光が丘公園の美しさと快適さのなかに一種の『平和公園』的な価値を見出すこともできる。現在では防災公園に指定されていて、災害時の避難場所・活動拠点となっている。
▲園内のあちこちにある『かまどベンチ』は座板をはずすことで炊き出し用のかまどに変身する
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『光が丘公園』
サイトは → こちら
▲サービスセンターではトナカイがお出迎え。入園者集は平日で約15000人、休日で約35000人、イベントの開催時には5〜60000人に及ぶ
所在地 東京都練馬区光が丘二・四丁目、旭町二丁目、板橋区赤塚新町三丁目
グーグルマップ こちらのh(小文字・ピンク色)
交通 都営地下鉄大江戸線『光が丘』駅 から徒歩8分
東武東上線『成増』駅南口から徒歩約15分
東京メトロ副都心線・有楽町線『地下鉄成増』駅から徒歩約15分
開園日 常時開園(サービスセンター及び各施設は年末年始は休業となります)
入園料 無料
問い合わせ先 光が丘公園サービスセンター
電話 03-3977-7638
売店営業時間 9時から17時
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【■076 取材日:2015.12.3ほか】
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