□断面にフリスクが隠れる『カルビボブ』□
東京都板橋区熊野町の『焼肉ギュービッグ大山店』(以下『ギュービッグ』)を紹介する。
うまくて安いのはもちろんだが、「楽しい!」という印象が強く残る焼肉のワンダーランド、みっけ!
■ふつうのタンが食べたいなら「うす切り」を
メニューに『上タン塩』と『上タン塩 うす切り』の文字が並ぶ。わざわざ『うす切り』? ノーマルは薄くないのか? と思ってふつうの『上タン塩』(1250円)を注文した。
▲ドン! と出てきた『上タン塩』
▲フリスクショット。厚さは約1センチ!
▲タン焼いてりゃ間違いない! 注文数ナンバー1だそうだが、納得
このひと品で『ギュービッグ』の特色がわかる。口いっぱいに肉をほおばる幸福感と豪快さ。見て驚き、焼いて楽しみ、食べて笑う、そんな店だ。店のキャッチフレーズも「肉食ってりゃ間違いない」だし。
■なんじゃこの肉塊は!?
『ギュービッグ』の名物に『漢(おとこ)斬り』シリーズがある。存在感と迫力、そして野性を堪能できるうえ、店を出たあとでも「すげーの食った」と自慢できる、まさに「ウリ」のラインアップだ。今回はそのなかから『カルビボブ』(2000円)に挑んでみた。
▲ザ・肉塊
▲焼くほどに肉が「咲いて」くる
▲肉だ、これが肉だ!
■あのバンドの公認メニューも
牛の小腸、その長さは約50センチ。ドン! と出てたのが『ホルモン ザ マキシマム』(900円)。どこかで聞いたような名前だね。そう、ロックバンド・マキシマム ザ ホルモンの公認メニューなのである。
▲40歳以上の人といっしょなら意味はわからなくても「なぜ捨てた瑞陽丸! ニューネッシー!!」と言ってみよう。きっとウケる
▲焼き網にオロチ出現
▲脂ぶしゃー、炎ボワっ! 祭りぢゃ、天に祈れ雨を乞え! 怖い人は最初から店員さんに頼もう
感想は「ゲームの『ぷよぷよ』を焼いて食べたらこんな感じ?」。焼いたときに脂の大半が落ちているので、くどい味ではない。
■店長・中原高志さんにうかがった
『ギュービッグ』のルーツは同じ板橋区にある『上板橋店』。店長のお父さんが開業した店で、現在は代替わりして弟さんが経営している。『大山店』のオープンは2001年で、今年が14年目になる。
肉を焼きまくった食事の感想を、率直に「楽しかった、おもしろかった」と伝えると、「そう言ってもらえるのがいちばんうれしい。うちは高級なものを目指していないんです。大衆店並みの料金で、お腹いっぱいになるまで楽しんでもらえれば」(中原店長)。『ギュービッグ』に迷いなし、だ。
『漢斬り』などのユニークなメニューについてうかがうと「ルーツは親父の代にあります。昔からタン塩もぶ厚かったし、サラダも『野菜は肉の倍食べろ』という教えがあって大盛りでした」。
▲サラダ(チョレギ・300円)、これでもハーフサイズ!
前出の『カルビボブ』は中原店長がマンゴーにヒントを得て考案したそうだ。ところで、カルビはわかるけど『ボブ』って何?
「上板橋店のスタッフにマキシマム ザ ホルモンのファンがいて、『アバラ・ボブ』という曲から拝借したようです。『ホルモン ザ マキシマム』はちゃんと公認してもらってますよ。あとからですけど」(中原店長)
▲『漢斬り』Tシャツを身にまとう男前の中原店長。壁にはマキシマム ザ ホルモンのメンバー(ダイスケはん、ナヲさん)のサインが
■ユッケだけは豪快じゃなかった
2011年の5月以来、日本中の焼肉店から姿を消した牛のユッケ。でも『ギュービッグ』なら食べられる。ただし、これだけは「豪快!」とはいかず、繊細に扱われている。
▲復活はしたものの、取り扱いは慎重に。箸も専用のものが提供される
▲肉は密封状態だ。60グラムで1400円也
▲卵、すろん
▲いたばしまーす
「あの事件のまえは、120グラムを1000円で提供していたんですが、いまは衛生面と管理面にかかるコストが大きくなってしまって割高に……」と、悔しそうな中原店長。
実質的に価格が2倍になってしまったわけだが、『ギュービッグ』におけるこのギャップはアリかもね。
関連記事 腹減天国『ハングリーヘブン』は豪快で緻密 板橋区
(『ハングリーヘブン』の母体が『ギュービッグ上板橋店』)
その名も『最高おにくセンター(肉)』!! って何?
※価格は税別です
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『焼肉ギュービッグ大山店』
▲外観 「ギ」の字が「牛」に見えなくもないあたりがニクい
▲1階
▲2階
住所:東京都板橋区熊野町43-11
グーグルマップ → こちらの a(小文字・ピンク色)
電話:03-3956-0089
最寄り駅:東武東上線『大山』駅から徒歩約7分(南口・北口とも)
営業時間:17時から25時(L.O.24時30分)
定休日:月曜日
席数:1階 約12、2階 約30席
※喫煙可
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【■069 取材日:2015.8.9】
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